ごあいさつ

 

日本運氣論医学会では、気象と医学の関係を研究し治療体系の確立を使命としています。


運気論とは「古代中国の天文学思想」哲学です。

古代中国医療は、自然界の大きな存在である太陽や月、更には宇宙の星たちの動きを、人間や万物にどの様に影響を及ぼすのか克明に調べあげていたのです。

このリズムを知り生活していく事が本来の「健康」あるいは「不老長寿」に繋がっています。それが医療の根幹にあり、病気の治療と予防に大きく貢献します。

この宇宙のリズム、季節や天気の変化を含む自然界のリズムと生体リズムの関係を統計化したものが運氣論医学です。

しかし時代とともに運氣にもとづいた医学は過去の産物となり現在の中医学では運気を考えて治療するという事は無くなりつつあります。

真の健康を得るには運氣を取り入れてこそ叶えられます。
そして本当の東洋医学の完成という事に成るはずです。

人の心と体と精神を一体として捉え、それが四季の変化の流れに乗せてやる事が「自然の流れに乗って生きる」と言う事なのです。

従って病気の治療法は、四季によって違います。
更に各個人の体質は全て違いますので、病気は同じでも各個人で治療法は全く違うのです。

その様な貴重な内容が説かれているのが溏代に王冰が加筆した『黄帝内経素問運気遍』『元和紀用経』や『(素問六気)玄珠密語』と北宋の劉温舒の『素問入式運気論奥』が代表作である。

日本でも江戸中期にかなりの医者が取り組んだが挫折し、日本中国倶に治療法の確立までには至っていないのです。

この歴史的に貴重な文献を基に我が会の使命は大きな夢と希望そして病に苦しむ患者さんにとって期待は大きいのです。
この歴史的な研究に志を共にする有志を求めています。

脈診を重視した運氣論医学をもちいて治療を実践する会は、日本では当会のみとなっています。一般の方も中医学を実践する臨床家、治療家もぜひ運気論を知ってもらいたいと思っております。 


              会長 金 展蔵 KON NOBUZO