十干は甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の10個の文字で表現され、自然や生命の変化をあらわします。
甲・きのえ
甲は外皮に包まれて隠れている若芽を意味し、万物の始生をあらわしています。
(春の気に対応、胆)
乙・きのと
乙は幼苗が湾曲している形を示しており、発芽したけどまだ伸展できない状態をあらわしています。
丙・ひのえ
丙は幼苗が根をはって、はっきりと地上に伸び出した状態をあらわしています。
丁・ひのと
丁は壮大の意味があり、幼苗が成長し盛んになっていることをあらわしています。
戊・つちのえ
戊は茂であり万物が繁茂し、苗も充実していることをあらわしています。
己・つちのと
己は止まるという意味があり、万物の成長は極点に達し止まることをあらわしています。
庚・かのえ
庚は更であり、万物が極限まで発展し新たに生まれ変わることをあらわしています。
辛・かのと
辛は新であり、新しい生命が内部にあり新世代をあらわしています。
壬・みずのえ
壬は妊であり、妊娠し次世代がお腹の中で育つことをあらわしています。
癸・みずのと
癸は揆であり、 万物が生まれてくるのを待つことをあらわしています。
このように、十干は休むことなく循環し発展変化する法則をあらわしています。
人体では五臓六腑に通じます。
十二支は、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の12個の文字で表現され、月の満ち欠けによる12か月がそれぞれ配当されており、陰陽の変化をあらわします。
子
11月(旧暦)
子とは種子で、種子から生長が始まります。
冬至で、陰が極まれば新しい陽がまた生じます。
丑
12月
丑とは紐(制約)で、幼芽が地面から抜け出そうとしています。
万物の収蔵される最後、発生の始まり。
寅
1月
寅とは演で、万物の発生・発展は演変(進展・進化)により始まる。
子月に一陽、丑月に二陽、寅月に三陽が生まれ、万物が繁栄し始める。
卯
2月
卯とは冒で、万物が地面から顔を出し始めます。
気が盛んになり万物の発育も盛んになります。
辰
3月
辰とは振で、陽気がさらに強まります。
万物はさらに発展します。
巳
4月
巳とは盛で、六陽無陰で陽気隆盛の極に達します。
夏の始まりで、陽気が盛んに発達しています。
午
5月
牛とは長で、作物の苗は豊満壮大に伸びてきます。
夏至で一陰が生まれ、草木は開花し実を結び始めます。
未
6月
未とは味で、万物が成長して持ち味が生まれてきます。
二陰が生まれ、草木が壮大に成長する時期です。
申
7月
申とは賊(損なう)で、万物の成長発育にストップがかかります。
三陰が生じ次第に陰気の方が盛んになり、万物は完熟しそれ以上発育しなくなります。
酉
8月
酉とは西で、大地に半分落ちかかっている太陽の様子を示しています。
四陰二陽の力関係になり、万物が老衰し完熟します。
戌
9月
戌とは滅で、万物がことごとく滅びます。
五陰一陽の力関係になり、万物は成長の極に達し、以後は衰滅に向かっていきます。
亥
10月
亥とは害で、純陰無陽で陰気が万物の勢いをおさえます。
穀類の生命は内にたくわえられています。
11月の子月になると一陽が生まれ、また12か月の陰陽・自然の変化が巡ります。
人体では十二経絡に通じます。