運気論とは「古代中国の天文学思想」哲学です。
古代中国医療は、自然界の大きな存在である太陽や月、更には宇宙の星たちの動きが、人間や万物にどの様に影響を及ぼすのかを克明に調べあげていました。
自然界のあらゆる営みには一定の原理・原則とリズムがあります。
地球上に生きる我々人間もこのリズムの中で生きています。
自然界のリズム・気象の変化は四季、二十四節気、七十二候としてその推移を明確にしています。
そして、人を含めた万物の発生と生長、そして消滅の変化をあらわします。
天地自然から気象現象が生まれ、人や万物との関係を説いた理論体系が「運氣論」(五運六気)です。
日本運氣論医学会では、この自然の法則を用いた治療(運氣論治療)を実践しております。
自然界の気象現象は人の脈に正確に応じます。
脈を診ることで自然界のリズムを知ることができ、脈を調和させることにより心と体と感情を調和させることができるのです。
「 太陽の高さ、月の満ち欠け、星の位置、気候や万物の変化を観察し続けて法則を見つけ出したものが運氣論なんです 」
運氣とは五運と六気の総称です。
五運は地中の気象現象(春・夏・長夏・秋・冬)
植物では幹に相当し、人においては体内の五臓六腑に影響を及ぼします。
木の幹という意味合いから十干に対応します。
六気は地球を取り巻く大気圏の気象現象(風・熱・暑・湿・燥・寒)
植物では枝に相当し、人においては手足・十二経絡に影響を及ぼします。
木の枝という意味合いから十二支に対応します。
九星は六気の外側を取り巻く地球の自転による八方位の気(風)
(月の満ち欠け、二十八宿)
植物では枝から出る葉・花・実に相当し、人においては内の精神と外の肉体に影響を及ぼします。
この五運と六気の源は宇宙における天体の動きによって起こります。
そして、地球の自転により九星が生じます。
五運(十干)・六気(十二支)・九星は暦から知ることができます。
自然界の気象現象の変化に人の脈を合わせることにより、体を巡る気のバランスが整い、心が安定し様々な症状の予防・改善につながります。
「 人も自然の一部です。季節の流れに乗ることが健康の道です 」